洋書を読んでいて、わからないなぁという英文が出てきた時、翻訳機能を使って日本語訳を確認することは普通にあると思いますが、この翻訳機能を上手に使うと、英語の構造が少しずつわかってくると思うので、おすすめです。
きょうは、そのやり方をお話しします。
設定したら、自分で英文を打つ
たとえば、Google翻訳の場合、左右に2つのボックスが出てきますよね?
この左側を英語、右側を日本語に設定しますが、この時、英語は必ず自分の手で入力するようにしましょう。
手で入力することにより、英単語を覚えるという効果も多少は期待できますが、一番の目的は、英単語を1語ずつ、入力していくことで、英語の構造や概要が少しずつでも理解できるのではないか?と思うからです。
翻訳機能を実際に使ってみよう
※記事内で使っている「原文」はすべて、エラリークイーン著「The French Powder Mystery」からの引用です。
わかりやすいように、動画を撮りましたので、まずは、ご覧ください。
この中で、確認していただきたいのは、左側の英語をプラスしていくたびに、右側の翻訳が変わっていく様子です。
最初、The complications で、「合併症」と訳され、ironと続いても、「合併症鉄」と翻訳されます。
つまり、complicationsもironも両方とも名詞と判断されています。
ところが、その後にthemselvesが来たことで、ironは動詞とみなされ、「合併症は彼ら自身を鉄にする」という訳が表示されましたが、意味不明です。
ですが、awayが追加され始めると、「複雑さは自然に解消される」となり、ごくごく普通の訳文ができあがります。
最後の、with the passage of timeは、文の構造には関係のない付け足しですが、より、日本語的にするために「時間の経過とともに」を前に持ってきてくれて翻訳は終了です。
英語の構造(概要)を理解しよう
英語は、左から読め・・・とよく言われますが、翻訳機能を使ってみると、その意味がよくわかります。
実際に、自分の手で入力していくと、上記と似たようなことが、よく起こります。
このような体験は、
- 英語は、まず大事なことから先に言う
- 英語で何より大事なのは、主語+動詞だ
- 英語は、後から足りない説明を追加していく
- 名詞か?動詞か?は、文のどこに置かれるか?による、etc.
という英語的な感覚が身に付きやすくなるのではないか?と感じます。
ご自身でもやってみよう
以上が、翻訳機能のおすすめの使い方ですが、上記の英文は短い方なので、もう少し長い英文にも挑戦してみましょう。
原文:The book will be on the top shelf of the fourth tier of book-racks situated in such and such a place in the Department.
わからなさそうな単語をチェックしておきましょう。
- tier 段
- such and such これこれの
少し文は長めですが、英語の構造的にはシンプルですから、まずは、翻訳を使わず、ご自身で意味を取ってみてください。
まったく不安がない!方は必要ありませんが、もし、「これでいいのかな」と思った方は、翻訳機能を使って確認してみてくださいね。
まとめ
英文の意味が、どうもよく分からないという時に、役立つのが翻訳機能です。
が、ただ日本語の訳がわかればいい・・・というような使い方だと、いつまでたっても、洋書は読めるようにはなりません。
確かに、翻訳機能は便利ですが、その便利さを享受するだけでなく、積極的に利用しつつ自分のスキルアップを狙うのが良いと私は思います。