asという単語は、接続詞、前置詞、擬似関係代名詞など、種類も使い方も多く、一筋縄ではいかない単語の一つです。
そこで、以前、このサイトでも取り上げた、メタ思考トレーニングのやり方を、as学習にも適用しつつ、すっきりとasを攻略してみましょう。
asを使った例文の共通点を探す
メタ思考トレーニングの1つに、共通点を探す方法があります。
そこで、asを使った、様々な例文を見て、一緒に共通点を探してみましょう。
では、早速、asを使った例文を見ていきます。
1、He came in just as I was going out of the door.
2、As the elevator was not working, we walked up the stairs.
3、Try and see things as they are.
4、His first novel, as I remember, was very favorably received.
5、I had expected as many visitors as came.
6、He was employed as a stunt man for TV films.
いかがですか?
1~6までの例文のasは、すべて用法が異なります。
そこで、1~6の例文の日本語訳も見てみることにします。
1、私がドアから出て行こうとした、ちょうどその時、彼が入ってきた。(接続詞・・時)
2、エレベーターが動いていなかったので、私達は階段を上った。(接続詞・・理由)
3、物事をありのまま見るようにしなさい。(接続詞・・様態)
4、私が覚えている限り、彼の最初の小説は大変好ましく受け止められた。(接続詞・・限定)
5、来客の数は、私の予想通りだった。(関係代名詞的)
6、彼はテレビのスタントマンとして雇われた。(前置詞)
いや、もう。なんか、げんなり・・・って感じですよね?
流暢な日本語訳に惑わされない
そこで、今度は、文法用語も流暢な日本語訳も、完全に無視して、英文だけ見ていくことにしましょう。
そして、asの前後の単語や文章をぶつ切りして、直訳してみます。
1、He came in just / as / I was going out of the door.
彼は入ってきた / 私はドアから出て行くところだった
2、As the elevator was not working, / we walked up the stairs.
エレベーターが動いていなかった / 私達は階段で上った
3、Try and see things / as / they are.
物事を見るようにしなさい / それらがある(存在している)状態
4、His first novel, / as / I remember, was very favorably received.
彼の最初の小説 / 私が覚えている
5、I had expected / as / many visitors / as / came.
私は予想した / (数)訪問者 / 来た
6、He was employed / as / a stunt man for TV films.
彼は雇われた / テレビのスタントマン
どうでしょう?
asの前後で単語や文章をぶつ切りして、直訳してみると、少しだけ、共通点が見えてきませんか?
asは=に置き換えよう
もし、どうしても共通点が見えてこなければ、英英辞典を引いてみましょう。
英英辞典で、asの意味は、equally となっています。
equalではなく、equallyという副詞になっていることに注意しましょう。
副詞なので、なんでも修飾できます。
つまり。
上記の1~6の英文は、
A as B.でも、As A, B. でも
A 等しく B
A = B
にできるわけですね。
早速、例文でやってみましょう。
1、He came in just = I was going out of the door.
彼は入ってきた = 私はドアから出て行くところだった
2、the elevator was not working = we walked up the stairs.
エレベーターが動いていなかった = 私達は階段で上った
3、Try and see things = they are.
物事を見るようにしなさい = それらがある(存在している)状態
4、His first novel, = I remember, was very favorably received.
彼の最初の小説 = 私が覚えている
5、I had expected = many visitors = came.
私は予想した = (数)訪問者 = 来た
6、He was employed = a stunt man for TV films.
彼は雇われた = テレビのスタントマン
どうでしょう?
丁寧な文法書を見るよりも、ずっと、ピンと来ませんか?
要するに。
文法用語や流暢な日本語を読んでしまうから、わけがわからなくなるんです。
もちろん、イコールの内容は、どれも同じではありません。
時間的なイコール(同時性)もあれば、
程度が同じであるなど
状況次第で、そのイコールの内容は異なっています。
でも、イコールという点では、どれも同じ。
だったら、まずは、大雑把に、as=イコールという風にインプットしてしまいましょう。
そうして、たくさんのasの例文に接しつつ、それぞれのイコール感覚を、自分なりに納得していくことです。
まとめ
よく、英語は英語のまま理解しよう!
と言われます。
その感覚を磨くには、asは、実に最適な単語だと思います。
とにかく、asほど「う゛ぁ~~~っ!」ってなる単語はありません。
中学時代は、as ~ as 構文を習っただけでしたから、楽勝でした。
でも、高校に入ったら、何それ?になった人、多いと思います。
また、英語を学べば学ぶほど、asの使用頻度の多さにも気づきます。
なのに、えと、えと、このasは接続詞の・・・なんて、やってたら、それこそ、パニックです。
そうならないためには、大雑把にイメージ化しておく。
これは、asに限らず、大事なことです。
確かに、一時的な試験のためなら、丸暗記でも良いかもしれません。
でも、丸暗記は、使えないし、楽しくありません。
ですから、asを皮切りに、ぜひ、例文と基本の意味を照らし合わせながら、自分なりに納得していっていただきたいと思います。
ココに注意
最近は、イメージで覚える英単語の本もいろいろ出ています。
でも、注意して欲しいのは、イメージ=「イラスト」ではないということです。
実際、他人が描いたイメージをそのまま、丸暗記しても、なかなか、効果は上がりません。
そもそも、イメージの意味は、「心象」です。
心象、つまり、自分の感覚が多大に影響するものなのです。
ですから、イラストには、ピンと来るものもあれば、ピンと来ないものもあります。
もし、ピンと来なければ、調べまくりましょう。
大事なのは、自分なりに納得することですよ。