2020年度の教育改革に向け、
今は準備段階の時期ですが、
すでに変化が現れているのが高校入試です。
2015年、2016年、2017年の英語の高校入試問題を
見ると、少しずつ、求めるものが違ってきているのが、
はっきりと見て取れます。(岐阜県)
高校入試においては、
長文読解問題と英文表現を求める問題が、
約6割を占めることは、多くの人が指摘している通りですが、
もはや、長文読解すら、昔の解き方では、通用しない部分が、
少しずつ増えてきているのです。
単語と文法だけでは読解できない
なぜ?最近の長文は、単語と文法だけでは読解できないのか?
昔の長文問題と異なるところはどこなのか?
簡単に言うと、
昔の長文読解の問題は、中身を完璧に把握していなくても、
質問文と同じ単語が入っている文さえ見つけることができれば、
そこに答えが準備されていたのです。
ところが、最近の長文読解は、
同じ単語が入っている文を見つけただけでは、
正解を得られないよう、問題の出し方が工夫されています。
これは、つまり、
ペーパーテストでありながらも、
- 最後まで言わないまでも、相手の言いたいことを理解する
- 行間を読むとかのスキル
つまり、コミュニケーション能力を問うているのです。
コミュニケーション能力=英会話力ではない
英語教育改革の目的は、
コミュニケーションの能力を伸ばすことにあります。
が、コミュニケーション能力を
即座に英会話に結びつけるのは、的外れです。
そもそもコミュニケーション力がある人というのは、
- 聞き上手で、
- どんな話にも乗っかっていける人、
- その人自身も、話題が豊富で、
- ずっと話していたい、そう思える人のことです。
つまり、
そういった基本的なことをおろそかにしたままで、
英会話だけにとびついても、意味がありません。
今の英会話力を嘆く前に、
- 知恵や知識を増やしましょう。
- 社会の常識を学びましょう。
- ニュースを見ましょう。
- 本を読みましょう。
これからの時代に合った高校入試対策とは?
たとえば、英単語なら、1ヶ月で最低でも1000語は覚えられます。
英文法も、中3の理解力なら、2ヶ月でなんとかなるでしょう。
でも、高校入試で求められているのは、それ以上の能力であるということを考えれば、
これからの高校入試対策は一つしかありません。
それは、
テスト対策としてではなく、
知識を得るために英文のリーディングを行うことです。
大事なので、もう一度言います。
テスト対策としてではなく、
知識を得るために英文のリーディングを行うことです。
多分、さらっと読んでしまうと、
なんだ、簡単じゃん。
そう思うはずです。
でも、実は、これ、
私達日本人が、一番、苦手としていることなのです。
それを克服して、
知識のための英語リーディングを行えるようにするには、
1、英語をスラスラ前から読めるようにする
2、どんなものにも、自分なりの好奇心を持つ
3、本の著者と対話する
この3つを、今から、練習しておきましょう。
まとめ
上記の3つは、高校入試対策だけに限りません。
むしろ、これからの子供達の人生にとっても、
大いにプラスになるものばかりです。
学校の勉強だけがすべて。
これは、
昭和の時代の古びた考え方です。
確かに、表面上は、
今もこの古い考え方を元にして、社会は動いているように見えます。
が、実際は、
高校入試一つとっても、
ちゃんと中身を精査すれば、その変化は見えるはずなのです。
これからの時代をどう読むか?
早い段階での見極めが大切です。