子供の将来

子供英会話で効果を出したいなら、聞く話すよりも読む書くの強化を!

2018年9月15日

英語聞いただけでわかりますか?

日本人の英会話下手は、言われるまでもありません。

そのため、多くの人が、

「日本人は、英語の読む、書くは問題はないが、聞く、話す力が弱い

と思っているようです。

 

そのため、

子供のうちから「聞く、話す」を強化し、

ネイティブなみの発音や耳を鍛えたいと思う人は少なくありません。

 

しかし、本当に子供英会話で効果を出したいなら、

その先入観こそ、捨てるべきです。

その理由を一つずつ説明していきます。

 

 

英語は自然には学べない

言葉というのは、

耳から聞いて、話す。

これが、一番自然な習得の仕方である。

というのは、間違いありません。

 

が、これはあくまでも、母語のように環境が整っている場合の話であって、

外国語の習得に限っては、この限りではありません。

 

特に、日本のように、

ほぼほぼ単一民族、

ほぼほぼ単一言語のような稀有な国においては、なおさらです。

 

たとえば、週に1度、英会話スクールに通うとしましょう。

子供英会話のレッスン時間はおおよそ1時間。

ということはつまり、

1週間のうち、英語に接する時間は1時間です。

一方、母語の日本語に接する時間は167時間

※寝ている間も、夢の中では日本語を話しているはずだから

 

この圧倒的な量の差を見れば、

「日本語を覚えるように英語を覚える」

なんてことは、ほとんど妄想に近い、

ということがわかります。

 

英語聞いただけでわかりますか?

しかも、英語を聞いただけでは、わからないものは、たくさんある

 

小学生が学んでいることは何か?

さらに、足りないのは量だけではありません。

聞いて覚えるだけだと、

レベル的にも問題があるのです。

 

どういうことか?

日本語に置き換えるとよくわかります。

 

たとえば

多くの親御さんは、子供が小学校に上がる前から

一生懸命、ひらがなの文字を教えますよね?

 

何故か?と言うと、

読み、書きは、学校では必須!!

になってくることが、わかっているからですね?

 

でも、なぜ?

学校では必須なのか?

ここ、考えたこと、あるでしょうか?

これは、ひらがなに限ったことではありません。

漢字にしても、なぜ?あんなにドリルまで使って、

山ほど、覚えさせられるのか?

 

その答えは、

「そこに、テストがあるから」

なんて、ことではありません。

 

国語だけでなく、

小学校の授業すべてにおいて、

ひらがな、漢字がきちんと読み書きできなければ、

新しい言葉を教えること、

文章の意味をつかむこと、

それらをレベルアップさせていくこと、

等々が、非常に難しくなってしまうからです。

 

要するに、

小学校のひらがな、漢字ドリルの練習は、

子供達を、教科書を読める状態へと押し上げてくれるだけでなく、

自分が使う言葉をもレベルアップさせているのです。

 

漢字でわかること

漢字があれば、わかることも・・・

 

 

聞いて覚えても、納得できないと?

量、レベルがたとえ足りないことは承知している。

それでも!

日本人が苦手とする発音が良くなるならば、良いではないか。

そう考える方もいらっしゃるでしょう。

 

そこで、実例として2つの話をしておきます。

 

実例その1

私が子供の頃のお話です。

私は当時、家にあった「外国人歌手のシングルレコード」の歌が大好きでした。

でも、英語の歌詞は、読めないので、

聞こえたままに、「ショーショーショーラールー・・・・」と歌っておりました。

何度も歌ったのでしょう。

今でも、ちゃんと全部、「カタカナ」で歌えます。

が、残念なことに、その「カタカナ」がどんな「英語」を意味するのか?

今もって、まったく、わからないままなのです。

 

 

実例その2

娘の小学校では、3年生の時から、ネイティブが来て、英語の授業を行っておりました。

そのため、娘は、名前を聞かれれば、

「マイネーミズ・・・・・」と答えることは、すぐに覚えましたが、英語は嫌い!と豪語しておりました。

※そもそも、英語嫌いを作っては意味がないのに!

ところが、中1になった時、「マイネーミズ・・・」が「My name is・・・・」なのだ!

と理解できた時、霧が晴れたような気がしたそうです。

 

つまり、こういうことです。

確かに、子供は聞いたままを覚えます。

そういうことができる天才ですから、

その時は、発音も良いでしょう。

 

でも、聞いて覚えたことというのは、

自分の中で納得できるまで、

「イツマデタッテモ、カタカナノママ」=単なる音でしかありません。

 

英語を話すということは、

単に英語っぽい音を出すことではなく、

自分の言葉を話すということです。

 

そのためには、

子供を単なるリピートマシーンにしてはいけません。

理解させること

納得させること

これを、同時に与えていくことが、とても重要なのです。

 

日本語ですら間違える

理解せず、覚えると、こうなる

 

正しい読む・書くの強化とは?

単なる音のリピートではなく、

意味のある言葉として英語を捉えるためには、

日本語における、ひらがなや漢字練習に匹敵するもの、

アルファベットを完全に認識すること

単語を英語読みで読めるようにすること

この二つを、地道に徹底的に練習することが、どうしても必要です。

 

なんだ、またか・・・

と思うことなかれ。

このサイトでも何度も触れたことのある、

この二つのテーマは、

大人達が思うほどには、現実には簡単ではありません。

 

なぜなら、

日本の子供達は「できたふり」をするのが、とても上手なので、

隠れ「アルファベット不完全の子」

隠れ「単語読めない子」

が、相当数、存在しているからです。

 

まとめ

今回の記事で、間違って欲しくないのは、

読む・書くを強化するのは、

あくまでも、聞く、話す力を伸ばすためであり、

小さい頃からテストや受験対策のようなことをさせろ!

言っているのではない!ということです。

 

確かに、2020年度の英語教育改革では、

小学校5年生から英語が教科になり、

会話練習はもちろんですが、

少し長めの英文も読まなければならなくなるので、

あせる気持ちはあるかと思います。

 

しかし、

アルファベットや単語の英語読みを

ひらがなや漢字ほどには練習をしないまま英会話学習を進めても、

子供達は思うほどには伸びないのです。

 

もし、子供の英語がなかなか伸びないと思うなら、

  • 子供のアルファベット習得
  • 単語の英語読みの習得

に、ぜひ、力を注いでみて下さい。

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