中学1年生の英語はなんとか理解できている。
こういう生徒であっても、中学2年生になると、英語につまづくようになります。
その一番の原因は、
中学2年の英語は、範囲が格段に大きくなる。
にも関わらず、
中学1年の時と同じ勉強で済ませてしまう子が多い。
からです。
もともと、中学1年生で英語が理解できていると言っても、
- 英文が超!簡単
- 丸暗記しても点数が取れる
ため、実際の理解力がどこまでのものなのか?
は、チェックしてみないことにはわかりません。
また、中学2年は部活も忙しくなる時期です。
そのため、子供たちは、中学1年生の時の成功体験にしがみつきます。
- でも、それではダメなんだ!
- この時期こそ、できるだけ効率の良い勉強をしなければいけないんだ!
ということに、まず気づかせないといけません。
いつのまにか、「英語がやばい!」ということにならないよう、
今のうちから、軌道修正をしておきましょう。
英文法はシンプルに!
まず、中学2年生で習う英文法についてです。
中学2年生では、過去形、過去進行形、未来形、助動詞、不定詞など、範囲がグ~ンと広がります。
でも、これらの英文法を、細かく教える必要はありません。
なぜなら、こういった、英文法の説明は、週に4時間ある中学校の授業で、きちんと教えてもらうからです。
それを、わざわざ、繰り返す必要はありませんよね?
もちろん、学校の授業だけで、わからないなら話は別ですが、
それ以外は、英文法はできるだけシンプルに!を心がけましょう。
ちなみに、英文法をシンプルにするには、一番、重要な部分は何か?
そこを、伝えるだけでOKです。
たとえば、
be going to とか、
You look happy.とかは、
一般動詞とbe動詞のことがわかっていれば、何も難しいことはありません。
新しい単語を2つ覚える程度の話ですから、説明には、5分も必要ないはずです。
中学2年生で足りないものとは?
ところが、現実には、
中学2年生の多くが、一般動詞とbe動詞のことを完璧に理解していません。
それゆえ、
be going toや
You look happy.
の説明は、5分では終わりませんし、
嫌気がさすほどの、たくさんのパターン問題をやらざるを得なくなります。
でも、これは、実に非効率極まりない英語の学び方です。
そもそも、
- 何が不足しているのか?
- どの知識が足りないのか?
それを不問に付したまま、無理に中2の英文法を教え込もうとするのは、ナンセンスでしかありません。
英語の基本となる幹の話
中学1年生で学ぶ英語は、英語の根幹です。
木が根から栄養や水を吸収し、幹を通して枝葉へ運んでいくように、
英語も中学1年生の英文法を通らずして、先へは進めないのです。
実際、中学1年生の英語は、多くの子が丸暗記に近い状態で覚えただけ!
と言っても過言ではないと思います。
ですから、成績が良くても悪くても、この丸暗記を、本物の理解に変えていくこと。
これが中学2年生でやるべきことです。
中学1年生レベルなんて、簡単、簡単。
そう思っていること。
それこそが、大問題なのです。
自分で整理させるものは?
中学1年生の英語を本物の理解に変えるには、
自分で、英語の知識を整理してもらうようにします。
一番大事なポイントが、
- 品詞の区別
- be動詞と一般動詞の区別
- 人称代名詞
です。
たとえば、
Iと言ったら、すぐにam と続けられる中学生は多いですが、
何故?be動詞を選ぶのか?
その理由をきちんと答えらない子は多いのです。
実際、パブロフの犬のように条件反射で答えたことが、たまたま正解だったなんてことは、しょっちゅう起こりますから、注意しておかなければなりません。
これを、なくすためには、生徒同士や親子で、英文法の説明をし合うといいと思います。
自分が説明をするには、きちんと理解できていないといけないし、
また、人の意見を聞くことで、より知識は整理されていきます。
こういう授業のことを、アクティブラーニングと呼びますが、
今後、ますます、大事になっていくと思われます。
また、お互いに教え合う時には、日本語を使いますが
自分の考えを相手にわかるように、どう伝えるか?
という部分は、英語学習の根っこでもあり、とても大事な勉強です。
まとめ
教育の七五三というものがあるそうです。
小学校で3割の子供が授業がわからなくなり、
中学校では5割。
高校では7割になるのだとか。
でも、英語の場合は、その割合はもっと高くなります。
なぜなら、英語の場合には、隠れ七五三が存在しているからです。
実際、隠れ七五三は、
学校の英語の成績も良く、テストでも良い点を取ります。
でも、実践力がない。
この最初の分かれ道になるのが、中学2年生です。
せっかく、一生懸命頑張っているのに、隠れ七五三にさせないためには、
中1の英語を丸暗記から理解する方へシフトさせることです。
そのためには、何故?そうなるの?という質問に対し、きちんと答えられるようにしておきましょう。