人称代名詞の表は、早い段階で、九九のように、覚えてしまいましょう!
私自身、中学生には、そう言っております。
ただ、問題は、ここからです。
せっかく暗記しても、この表を使えなかったら意味がありません。
実際、学校でも、この人称代名詞の表はテストしているようで、
表の穴埋めならできる子は多いでしょう。
ところが、
表の穴埋めは満点でも、十分に理解して使えない子が意外に多いんです。
その証拠に、学習が進んでくると
3単現がわからない!と言い出す子は多いですし、
英作がぐっちゃぐちゃになる子も少なくありません。
でも、その最初のつまづきポイントは、どこか?というと、
意外や意外!人称代名詞の複数形なんです。
暗記した後のルールが大事
せっかく暗記した人称代名詞を、どう使ったらいいのか?わからない。
実は、こういう中学生は少なくありません。
そもそも、英語の先生は、
人称代名詞の表を記憶しているだけでなく、その使い方も理解しちゃってるんですよね。
でもそれは、先生自身の英語経験や年齢によるところがとても大きいのに、
先生自身はついつい、そのことを忘れてしまっています。
かくいう私も、同じです。
人称代名詞の表を暗記できたら、後は、スラスラいける。
そう勘違いしてました。
でも、そうじゃないんですね。
表が暗記できたら、人称代名詞のルールを教える。
これが、一番、大事な部分です。
単数から複数へ
そして、そのルールの中でも、中学生が最初につまづくポイントが、人称代名詞の複数です。
えっ?と思われる人も多いかもしれません。
なぜって、
- 人称代名詞の単数さえ覚えてしまえば、
- 複数は、we you theyの3つしかないので、
- 表を見たら、一目瞭然でわかるだろう?
と、普通は考えるはずだから。
でも、あの表はね。
- Iの複数は、Weで、
- Youの複数は、Youで、
- She、He、Itの複数は、Theyだ。
ってことしか、わからないんです。
だから、下記のような問題が出てきた時、多くの中学生は、戸惑います。(中1レベルです)
問題:表を見て、適切な人称代名詞(be動詞が必要なものもあります)を空欄に書きなさい。
Ken and Keiko are ____ friends.
________ ________ from Japan and ________ teachers.
・・・・・・
・・・・・・
と、こんな調子で、続きます。
これを解くには、
- まず、表を見て内容をチェック。
- さらに、英文を見て、内容をチェック。
- その上で、人称代名詞を選び、最後にその人称代名詞に合わせてbe動詞を選ぶ。
ということを、やらなくてはなりません。
まぁ、私自身、この問題を見た瞬間、
こりゃあ、中学1年生にとっては、ハードルが高いぞ・・・
とは思ってたんです。
だから、ステップを踏んで解いていく予定だったのですが、撃沈しました。
もちろん、時期尚早の部分はあったのだと思います。
ただ、ヒントさえ出せば、解いていける。
この状態にならないと、中2、中3になった時、伸び悩むはず。
なぜって、人称代名詞は、英語において基本中の基本ですから。
中学1年生には人称代名詞の足し算練習を!
ちなみに、小学生の時の人称代名詞のゲームはこんな感じでした。
※私自身は、この時、ついでにTheyも教えています。
-
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ですが、中学生になると、この教え方ではうまくいきません。
なぜなら、小学生と違って、中学生の場合は、
英語の文章を読んで、人称代名詞を判断しなくてはならないからです。
そこで。
中学生には絵ではなく、単語カードを利用して、人称代名詞の足し算練習を行います。
ただし。
感覚的に、すぐに理解できるよう、ちょこっと、工夫を凝らしました。
人称代名詞の単数形をトランプカードにしています。
写真を見るとおわかりだと思いますが、
ハートが1つのもの、2つのもの、3つのものがありますよね?
これは、1位、2位、3位の意味です。
トランプって、カードによって強さがありますよね?
だから、その強さを、ハートマークで表しています。
注意
厳密にいうと、トランプの場合、ハートのエースが一番強いとしたら、一番弱いのはハートの2になってしまいますが、そこは単純にハートの数が1個なら1位、2個なら2位、3個なら3位と位置づけています。
この人称代名詞トランプカードを使って、足し算練習をします。
でも、その前に。
人称代名詞の複数形にも順位をつけておきます。
- We = 1位
- You = 2位
- They = 3位
という具合です。
参考
複数形のカードは敢えて作っていません。
というのは、複数形は敢えて手で書かせたいからです。
書くことで、人称代名詞の複数形にも十分に馴染ませます。
以上の準備ができたら、カードを2枚とか3枚選び、その答えを書いてもらいます。
I + Ken は、I が一番強いので、それに引っ張られて、We。
You + She は、Youの方が強いので、それに引っ張られて、You。
She + Ken は、どちらも同じ順位なので、Theyになります。
ここで、さらにお気づきでしょうか?
実は、
1位=1人称
2位=2人称
3位=3人称
の意味も含ませています。
このトランプに馴染むことで、自然と、3単現の「3」と「単」がわかるようになればいいな・・・と。
ただ、一つ。困った点もあります。
I + It という問題はできないことです。
苦肉の策として、私は、最初から、人とモノに分けるようにしていますが、
もし、他に良い案があったら、教えてくださいね。
関連
なお、この足し算ですが、所有格の確認にも使えます。
I + pen で my pen
You + book で your bookという具合です。
まとめ
中学1年生の時は、英語は覚えることばかりで皆、必死です。
でも、中学生自身、覚えることに慣れてしまって、
肝心の理解が適当になっていることも事実。
でも、理解させたい余り、学習が苦痛になったら元も子もありません。
目先を変えることで、少しでも、ワクワクできたらいいなと思います。