いよいよ、今年から、小学校でプログラミングの教育が始まります。
そして、プログラミング教育のねらいは、
「プログラミング的思考」を身につけることです。
さらに詳しく
プログラミング的思考とは?
自分が意図する一連の活動を実現するために、
- どのような動きの組み合わせが必要であり、
- 一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、
- 記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、
といったことを論理的に考えていく力
※文科省のサイトから引用
それは、どう役に立つの?
「プログラミング的思考」というぐらいだから、
将来、子供たちが「プログラマー」になる!
という選択肢は可能性としては広がります。
が、ピアノを習っている子が全員、ピアニストになれないように、
プログラミング的思考を身に着けたとしても、
すべての子が、プログラマーになれるわけではありません。
それでも、
プログラミング的思考を身に着けておくことは、
将来、間違いなく、その子の武器になります。
なぜなら、
自分が意図する一連の活動を実現するために、
- どのような動きの組み合わせが必要であり、
- 一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、
- 記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、
といったことを論理的に考えていく力
というのは、
まさに、人生をよりよく生き抜く力そのものだからです。
確かにここで使ってある「動き」「組み合わせ」「記号」などの言葉は、プログラミング的なものばかりです。
でも、少し言葉を変えていけば、
- 勉強
- 仕事
- 人とのコミュニケーションなどなど
すべての社会生活に応用が可能になります。
言葉を変えてみると
自分が望む結果を手に入れるために、
- どのような努力が必要であり、
- それらをどう組み合わせたらいいのか、
- そして、どう改善していけば望む結果に近づくのか、
といったことを論理的に考えていく力、となります。
もう少し、具体的な例にしてみましょう。
たとえば、良い成績を取るために?
- 必要なのは、テストで良い点を取ること、授業態度、提出するノートのまとめ方、提出物の期限を守ること。
- テストの点数だけ良くてもダメ。すべての項目のバランスを取ること。先生には、自分がどう見えるか?を意識すること。
- 今の成績は、4。足りない部分を補うか?良い部分を伸ばすか?どちらが効率的か?
と言う具合に、感情に流されず、冷静に論理的に考えていく力があること。
要するに。
現実世界において、
- 勉強ができる子
- 仕事ができる人
- 人とのコミュニケーションがうまい人
というのは、
こうしたことを、ちゃんと、実践している人達に他なりません。
どう、準備すればいいの?
ですから、プログラミング的思考がちゃんと身につき、
それをきちんと実践できれば、
親は、
- 勉強にしても、
- 仕事にしても、
- 人とのコミュニケーションにしても、
子供の心配をする必要はなくなります。
が、悲しいかな。
小学校のプログラミング教育だけでは、
「理想はすばらしいが、現実が追いつかない・・・」
ことがほとんどでしょう。
もちろん、プラスアルファの準備として、
民間のプログラミング教室に通わせたり、
子供向けのプログラミングサイトやアプリを使っても良いですが、
※「Hour of Code」や「Scratch」などは無料です。
大事なのは、コードを打つことではなく、「思考の仕方」です。
むしろ。
そうした「思考の仕方」さえ身に着けることができるなら、
プログラミングにこだわる必要はない!
とも言えます。
プログラミングを使わずに準備する方法
もちろん。
プログラミング的思考は、プログラミングで学ぶのが王道です。
ですが、
パソコンやタブレットの前にじっとしていなくても、
プログラミング的思考は学べます。
それに気づいたのは、
お正月中にNHKで再放送されていた「大人のピタゴラスイッチ」を見た時です。
もちろん、番組ではプログラミングの話など何一つ出てきません。
やっていたのは、
- 四角い穴に立方体を落としてみる
- 逆さコマの回転方向を考える
- 袋入りの入浴剤を水の中に落としてみる
など、理科の実験のようなことばかりです。
でも、その奥に流れていたのは、
- 「とばさず考えるようにしよう」
- 「枠を超えて考えるようにしよう」
という大事なテーマでした。
実は、この「とばさず考えること」と「枠を超えて考える」ことは、
プログラミングを行う上でも、とても重要なスキルなのです。
つまり。
方法やジャンルはなんだっていいんです。
大事なのは、やはり。
「自分の頭で考える(想像する)練習をすること」
これしかありません。
まとめ
プログラミング教育というと、
何やら、パソコンを使って、わけのわからない文字を書きまくる。
そんなイメージがあるかもしれません。
でも。
小学生のうちは、英語もままならない状態ですから、
まずは、思考の仕方を学ぶのです。
とは言え、
プログラミングをやったことがないと、
「思考の仕方」と言われても、なかなかピンと来ないと思いますので、
最後に、親御さん自身に
- とばさずに考える
- 枠を超えて考える
ってどういうことなのか?
実際に経験していただこうと思います。
よくあるプログラミングゲームの絵を作ってみましたので、
ぜひ、トライしてみてください。
スタート地点(恐竜の足跡)からゴールまで行くだけの単純なゲームです。
ただし、この恐竜は
- 1つ前進する(足跡が向いている方向が前進する方向です)
- 右に回る
ことしかできません。
どうでしょう?
できましたか?
ちなみに、正解は、
- 1つ前進
- 1つ前進
- 右に回る
- 右に回る
- 右に回る
- 1つ前進
- 1つ前進
でした。
別の行き方もありますが、上記の方法が一番、行程が少なくなります。